2023.2.17
船橋ジョッキーズレポート
vol.5
スペシャルコンテンツ
- 細江
-
中学を卒業してすぐに家を離れるわけですよね。
- 左海騎手
-
もう押し切って来ましたよね。
お母さんは最後まで心配してましたけど、お父さんだけは“好きにしていいから”って。
- 細江
-
その後、競馬学校では楽しく過ごせましたか?
- 左海騎手
-
そうですね。自分で馬を乗り回せるようになってからは楽しかったですよね。
- 細江
-
すごい運動神経もよかったんですね。
- 左海騎手
-
運動神経は良いほうでした。
今はもう、歳になって走るのもしんどいくらいですけど(笑)
- 細江
-
私同い年なんですよ。
- 左海騎手
-
あぁ、そうですよね。
- 細江
-
すごいなと思って。
- 左海騎手
-
同じ時期ですよね。
- 細江
-
山口騎手は千葉出身ですよね?
- 山口騎手
-
地元(船橋)ですね。すぐそこです。
- 細江
-
小さい頃から競馬に興味があった?
- 山口騎手
-
競馬は親父が好きで中山競馬場に行ったくらいで、別に騎手になろうとは思ってなかったんです。だけど、駿(石崎駿騎手)と僕は家が隣同士で幼馴染なんです。
幼稚園から小学3,4年生くらいまでずっと一緒だったこともあって意識してました。
駿が地方競馬でデビューすることになって、そのデビュー戦を応援しに行ったんです。
- 細江
-
なるほど。
- 山口騎手
-
それを見て、やることないから俺もやるかって。
- 細江
-
何その軽い感じ、嘘でしょ?(笑)
- 一同
-
(笑)
- 山口騎手
-
突然“騎手になりたい”って言い出したもんだから、母親からは「いや、やらないほうがいいんじゃないの?」って言われました。
だけど、もう決めたからやるわって流れから、競馬学校も受かって。
- 細江
-
それは一発で合格?
- 山口騎手
-
そうですね。
- 細江
-
サッカーされてたから運動神経には自信あったんですか?
- 山口騎手
-
まあ、ある程度はできると思ってましたけど、馬も乗ったことないし、触ったこともないし。
本当に土壇場で決めたみたいな。
- 細江
-
凄いね!
騎手になりたくてなりたくて門を叩いたんじゃなくて、駿君を見ていて“俺もこれやろう“みたいな。一番駿君が驚いたんじゃない?(笑)
- 山口騎手
-
どうですかね。
まあ、石崎(隆之)さんも知っていたので、船橋の所属を探してやるって言ってくれたことも影響ありましたけど。
- 細江
-
山口騎手の騎手服(ピンクに白)って石崎さんのデザインに似てますね?
- 山口騎手
-
石崎隆之さん(元騎手)がピンクで、本当はピンクと青にしたかったんですけど通らなかったので、ピンクと白のシンプルにしました。
- 細江
-
気に入ってますか?
- 山口騎手
-
今この歳になるとピンクってイヤだなって。
- 一同
-
(笑)
- 細江
-
面白い(笑)左海さんは気に入ってますか?
- 左海騎手
-
僕もこの年になったら、もっと地味なのが良かったかな(笑)
張田さん(元騎手・現調教師)の胴と襷の色が逆なんです。
でも自分の顔ですからね。
- 山口騎手
-
気に入ってはいますけどね。
- 細江
-
それでは話を戻して、競馬学校時代での思い出があればお願いします。
- 山口騎手
-
特に僕はないですね。
- 細江
-
ないですか。
- 山口騎手
-
まあ、急に始めたので最初は馬に乗るコツが分からなくて、何でこんなことやってるんだろうとは思ったけど。
- 細江
-
暴走したりとかなかったですか?
- 山口騎手
-
うーん、そういうのはないですね。
ただ、早く卒業したいなーっていう。
- 細江
-
すごい他人事みたいに言うじゃない(笑)
- 山口騎手
-
でも本当にそんな感じなんですよ(笑)
体重制限も厳しいし、食べ物も限られちゃうから早く卒業したいなーと思って一生懸命やってただけですね。
- 細江
-
すごい面白い(笑)感情の起伏があまりない?
- 山口騎手
-
そうですね。そんなに怒ったりもしないし。
- 細江
-
馬に接するにはぴったりですね。
- 山口騎手
-
そうですね。
- 細江
-
左海さんはどうですか?
- 左海騎手
-
最初はホームシックにかかりましたね。
- 細江
-
そうですか。
- 左海騎手
-
長崎から出てきて、知らない人達と常に一緒に生活してたので。
一か月くらいはしんどかったですね。
- 細江
-
でも、その一か月を覚えてるんだ。
- 左海騎手
-
覚えてますよ。毎晩のように電話してましたもん、実家に。
田舎から出てきてホヤホヤのウブな時だから(笑)
- 細江
-
かわいい!
同期とはうまく生活できましたか?
- 左海騎手
-
未だに裕太(佐藤現調教師)は同期で仲良くやってますよ。
お互いに真剣に言い合える仲だったので、ああいう仲間が同期にいると心強いですよね。
- 細江
-
確かに、そうですね。
そして念願のジョッキーになって、現在に至るわけですけど、その間、売り上げの上がり下がりがあったり、競馬ファンの多い少ないなど、地方競馬界全体を振り返っていかがですか。
- 左海騎手
-
僕はジョッキーとして現場から十数年を見てきましたけど、正直なところ競馬の売り上げ自体が上がってるとか下がってるとか言われてもピンとは来ないです。
こっちが一生懸命頑張っても、売り上げが伸びるっていうわけではないし。
とはいえ、お客さんが競馬を見てくれるようにならないといけないですよね。
それが、主催者であったり、関係者みんなで頑張ってるからこそ、売り上げが伸びたりしてきたんだとは思います。
- 細江
-
個々の努力は大事ですけど、関係者が一丸となって盛り上げないといけませんね。
さて、個々の話題へまいりましょう。
左海騎手はコンスタントに重賞勝ちを収めています。
5年目の重賞初勝利から、南関東GI勝利、中央での重賞勝ち、そして東京ダービーを勝利(2勝)。
すごいですよね!
- 左海騎手
-
なんか運だけでここまできてますよ、僕は。
- 細江
-
そんなそんな(笑)
謙遜してる左海騎手を山口騎手、否定してください。
- 山口騎手
-
いや、(左海騎手の)こういう所が良いんですよね。
- 一同
-
(笑)
- 山口騎手
-
俺も同じようなこと言っちゃう。
僕も運だけですよね。
- 細江
-
その運は左海騎手との出会いかもしれませんね。