「僕は運がよかった。そういうタイミングで乗れたんですから。」
“何故JDDを勝つことができたのでしょう”という、私のぶしつけな質問に、仲野光馬騎手は、とても柔らかい口調で答えてくださいました。
「もともとキャッスルトップと言う馬に重賞を勝たせることに、僕のジョッキ-人生をかけていました。それがこんなに大きいレースになったのは
想定外でしたが。でも、そのくらいの責任感を持ってやってきました。」
子供の頃、東京競馬場で武豊騎手が初めて勝ったダービー(1998年スペシャルウィーク)を観戦して、
「その時の豊さんのガッツポーズのカッコよさに憧れて、騎手を目指しました。」しかし道は厳しく、一度は騎手になる事を断念、
他の仕事に就いたそうです。それでも夢をあきらめきれず、調教専門厩務員として船橋・川島正行厩舎でキャリアをスタートさせたのは20歳の時。
4年間、厩舎での仕事に励んだ後、騎手試験に合格、騎手としては遅咲きの24歳のデビューでした。