森:デビューの年に交流重賞勝ったじゃない?そんな乗り役いないからね。

川島:良い馬に乗せてくれた関係者、馬主さんに感謝していますね。

笠野:恵まれていたけどプレッシャーがあった?

川島:もちろん。負けた次の日とかは、仕事行きたくないなとめちゃめちゃ思いましたね。

本橋:でも、正太郎の性格だからプレッシャーに置き換えられたんだと思う。たぶん、それ(良い馬に乗せてもらえること)が当たり前だと思っていたら、プレッシャーにもならない。

細江:なるほど。だからこその騎手会の会長なんでしょうね。正太郎さんを皆さんが認めて、信頼しているという気持ちがあるんでしょうね。

一同:(頷く)

細江:笠野さんは?

笠野:お酒の失敗は人並みにあるんですけど(笑)。苦労話というか、ずっと朝いっぱい調教して、競馬に乗れないという日々がずーっと、デビューから10年位続いていたので、その時は辛かったですよね。辞めようかなと何度も思ったし。今は昔よりは乗せてもらえることが増えてきて、ずっと頑張っていたのが、今ちょっと実ってきてるのかなと、見てくれていた人たちがいたのかなって思いながらやっています。

細江:朝、調教して、他の騎手は競馬に行くのに、自分は行けないのはしんどいですよね。

笠野:うーん。羨ましいというよりも、とにかく自分が競馬で乗りたいと思ってやっていたので、辛かったですね。

細江:依頼がないと騎手免許が活かされない。競馬場に行けないわけですからね。

笠野:そうですね。だから、今、若い子とか、数を乗れない子たちの力に少しでもなれればなとは思います。

細江:素敵ですね・・・ 森さんは笠野さんをそばで見てきていかがですか。

森:そうですね、彼は僕の弟弟子にあたる立場で、ずっと頑張っているのを見ていたので応援しています。晩成型といいますか、馬乗りも上手になっているし、これからだなという感じですよね。

細江:嬉しい言葉ですね。

笠野:そうですね、ありがたいです。

細江:さぁ、では森さん!森さんにもあんな過去が(笑)

森:金髪ですかぁ!?

細江:以前、お聞きしたところでは金髪と騎手を辞めた時期があったという。

森:やばいですよねぇ。とにかく生意気だったんで。今、あんな後輩いたら、ちょっと・・・

細江:まだそれ以上は見てないですか?

森:見てない見てない(笑)。時代もあるでしょうけど、先輩にくってかかったりしてましたから。ほんと、くそ生意気でしたよ。

細江:どんな風に見えていましたか。その時期の森さんって。

本田:すごく印象に残っているのが、明らかにに僕の方が年下なのに、僕にも敬語を使っていたこと。

森:え?そうなの?

本田:腰が低い人だなぁっていうイメージがすごかったですね。

森:へぇー。『本田君』って言ってたの?

本田:はい。

森:ほんとかよ?(笑)

一同:(爆笑)

本田:ほんと!今でも物腰はすごい低いじゃないですか。

森:こっち来た頃、生意気でしたよ。それで余計な事を言い過ぎて疎遠になっちゃった関係者もいるし、もう少しちょっとした一言に気をつけると良かったなぁとか、自分の世界を狭めちゃったなぁとか後悔することは今でもめちゃくちゃあって。

細江:外の世界から入って来てリーディングを取って、すごいなぁと思いますが。

森:大変でしたよ。いろんなことを考えて実行しましたし、自分なりに努力だけをしてきたつもりなんだけど、それが全部正解だったとはもちろん思ってないし、あれは良くないやり方だったなと思うこともあるし。

細江:常にいろんなことを学ぼうとされているんですね。

森:そうですね。性格的にそうなんでしょうけど、すごいネガティブで細かいことばっかり考えてる。この性格はジョッキー向きじゃないなって思いますね。

細江:何だか分かる気がします。そうそう性格といえば、皆さん何型ですか?森騎手はA型って感じですものね。ジョッキーってO型の方がっていいますものね。そういうイメージないですか?

森:O型が何にも考えてないというとあれですが、ポジティブというか、そういう人の方が向いてるなというのはありますね。

本橋:何も考えてないっていうのはO型が、ってことですか?

細江:いやいやいや、違う違う!

本橋:オレ、O型だよ。

一同:(笑)

細江:O型の人はおおらかで、スイッチのオンオフが上手いイメージがあるんです。
ジョッキーってO型が多いってよく言われる。武豊さんもその1人。A型って真面目になっちゃうから。

本田:うん、確かに。

一同:(爆笑)

本橋:ここ(川島騎手)はわかる!

川島:A型です。

笠野:僕、Oです。

細江:あ、ごめんなさい。お題とちょっとずれちゃいましたね(笑)

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Writer

阿部典子

ライター・フォトグラファー 阿部典子

2006年から船橋競馬場での取材をスタート。厩舎公式サイトをはじめ、コラムや写真で船橋競馬場の魅力を発信中。カメラ片手にレースや厩舎風景など様々な表情を撮り続けて船橋競馬場歴16年。満を持してお届けします!