細江:では、今の船橋ケイバに思うことについてお聞きしましょうか。
本田:コロナ禍で無観客を経験して、やっぱりお客さんの前で競馬をするのはすごく楽しいですし、嬉しいですよね。新スタンドの完成も楽しみです。
川島:何でも言っていいんですか?
細江:うんうん!
川島:ここで言ってもしょうがないことなんですけど。出走頭数が少ないレースが多くて、そのせいで売上が少ないと思うんですよ。馬を集められる調教師さんはもっといるのに、いろいろと制約があるとは思うんですが、そこを緩和してくれれば、在厩頭数も増えて、大井みたいに出走頭数が多くなって、その分売上が伸びると思うんです。
細江:なるほど。それは組合さんのお話になりますね。
川島:昔より売上が伸びてるじゃないですか。よそに目を向けると賞金・手当がすごく上がっているという話を聞くので、南関東はそのままでいいの?という・・・。売上が上がっているのなら、人も含めた環境整備などにも力を入れてほしいと。
細江:改善していくことはありますものね。
川島:手当や賞金については、上げていくことによって、みんなの生活がもっと良くなるんだったら、地方競馬のクリーンなイメージにも繋がると思います。
細江:クリーンなイメージって大事ですよね。リスペクトや、ああなりたい!と思うものを持ってもらいたいですよね。
川島:そうそう。そこを良くしていけば、ジョッキーになりたいと思う人たちも出てくるかも知れないし。
細江:さすが会長ですね。では、それを踏まえて、どうでしょう本橋さん。
本橋:うわぁ、先に言えばよかった!なんだろうなぁ。船橋ケイバに思うこと。馬場の砂が変わって、すごく良くなりました。汚れを拭く作業とか全然ちがう。そういう改善もあるし、イベントもやってくれている。僕は船橋で良かったなという気持ちですね。
笠野:僕はこの立場だから思うのかも知れないですけど、騎手にとって優しい競馬場になってほしいなと思います。騎手の立場の向上や改善ができればと思うし、その方がみんな仕事をしやすいのではと思いますね。
森:仕事に対する不満がなければ辞める人も少ない。そういうのも笠野が言ってることに通じると思います。もうちょっと改善が必要な部分はありますね。
細江:時間に追われて競馬オンリーになってしまって、ジョッキーを離れた時の自分を構築できないということがありますものね。
森:そうですね。辞めた後の選択肢を広げるためにも、もう少し働き方改革じゃないけど、休み、基本的に全休っていうのをもっと増やしてもいいんじゃないかな。
細江:ナイターがありデイがありで、生活のリズムもね。
森:勝手に休んじゃえばいいじゃないかという人もいるんですけど、僕ら競馬をやっていて、人気商売だから難しい。自分ができることは少ないですけど、できることをやっていきたいと思っています。
細江:やっぱり、船橋所属の馬に船橋所属のジョッキーが乗るっていう構図も欲しくなりますね。
森:歴史的名馬が船橋から出た時にね。そういう馬が現れた時に指名してもらえるジョッキーを増やしていかなきゃと思いますね。
ライター・フォトグラファー 阿部典子
2006年から船橋競馬場での取材をスタート。厩舎公式サイトをはじめ、コラムや写真で船橋競馬場の魅力を発信中。カメラ片手にレースや厩舎風景など様々な表情を撮り続けて船橋競馬場歴16年。満を持してお届けします!